【ALB】EC2停止時の動作はどうなるの?設定箇所や仕様を検証しました!

  • 2019年7月15日
  • AWS
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こんにちは。ますのです。
ELBを利用するにあたり、ターゲットグループのOS停止時やunhealthy時、Apache・Nginxなどのサービス停止時の動作はどうなるの??と仕様確認が必要になりましたので結果をまとめました!

検証環境の準備

ざっくりとこんな構成図です。以前作成した記事から流用。めんどくさいわけじゃないよ^q^

OS CentOS 7
ミドルウェア Apache
ロードバランサー ALB(Application Load Balancer)

ALBのセッション時間の設定箇所

今回は主にターゲットグループ側の設定をいじって検証を行います。
ロードバランサーの「アイドルタイムアウト」に関しては、ALB⇔EC2間の処理の応答時間になるので今回は無関係として想定しております。

設定箇所:AWS管理コンソール>EC2>ロードバランシング>ターゲットグループ より

  1. 説明タブ:属性
    ・維持設定の期間(スティッキーセッション)
  2. ヘルスチェックタブ:ヘルスチェックの編集
    ・しきい値
    ・タイムアウト
    ・間隔 

OS/サービス停止時、ALBの設定を変更した時の動作を検証

【Case1】ターゲットグループ設定値

維持設定 非正常のしきい値 タイムアウト 間隔
5時間 2 5秒 30秒

【Case1:検証結果】

スト内容 ターゲット
インスタンス
OSの状態 Apacheの状態 接続先の変化 切替
時間
備考
①正常動作時 EC2:A 起動 起動 A→A Aを維持したままBには遷移しない。
EC2:B 起動 起動
②AのApacehが停止した場合 EC2:A 起動 停止 A→B 60秒前後 AのApache停止後アクセスすると「502 Bad Gateway」 と表示される。
EC2:B 起動 起動
③AのApacheが復活した場合 EC2:A 起動 起動 B→B ALBヘルスチェック:healthyに切り替わった後もBを表示し続ける。
EC2:B 起動 起動
④AのOSが停止した場合 EC2:A 停止 A→B 10秒前後 AのOS停止後、読み込み中となり画面遷移しなくなる。
EC2:B 起動 起動
⑤AのOSが復活した場合 EC2:A 起動 起動 B→B ALBヘルスチェック:healthyに切り替わった後もBを表示し続ける。
EC2:B 起動 起動

どうやらOS停止時と、サービスの停止時ではALBのセッション時間が異なるようですね。
次の検証ではこのあたりがどういう仕組みになっているかみたいので、ターゲットグループの設定時間を少しいじってみることにしました。

【Case2】ターゲットグループ設定値

維持設定 非正常のしきい値 タイムアウト 間隔
5時間 2 2秒 5秒

【Case2:検証結果】

テスト内容 ターゲット
インスタンス
OSの状態 Apacheの状態 接続先の変化 切替
時間
備考
①正常動作時 EC2:A A→A Aを維持したままBには遷移しない。
EC2:B
②AのApacehが停止した場合 EC2:A ○→× A→B 10秒前後 AのApache停止後アクセスすると「502 Bad Gateway」 と表示される。
EC2:B
③AのApacheが復活した場合 EC2:A ×→○ B→B ALBヘルスチェック:healthyに切り替わった後もBを表示し続ける。
EC2:B
④AのOSが停止した場合 EC2:A ○→× A→B 5秒前 AのOS停止後、読み込み中となり画面遷移しなくなる。
EC2:B ○動
⑤AのOSが復活した場合 EC2:A ×→○ -→○ B→B ALBヘルスチェック:healthyに切り替わった後もBを表示し続ける。
EC2:B

【検証結果】ALBのセッション時間はOS停止時、サービス停止時で異なる

ターゲットグループの「タイムアウト」「間隔」を変更したところ、OS停止時とApache停止時でセッションの遷移時間が異なる結果になりました!
何度か異なる設定で試してみましたが、どうやらALBの設定ではこんな感じで振り分けの判断をしていそうです。

・OS停止時:タイムアウト(5)*非正常のしきい値(2)=10秒
・サービス停止時:間隔(30)*非正常のしきい値(2)=60秒
維持設定(スティッキーセッション)が障害時に辛いことにならないかとびびってましたが、あくまでも維持設定は正常時のみのクライアント側のcookieの保持のようですね。
アプリ側の皆様もこれできっと安心してくれる。そう信じてるであります!
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